これらは、小学生の夏休みの自由研究で作ってくるような工作をイメージしている。ハンズとかで売っているキットや、自作のものなど、いろんな貯金箱を制作した。中には、母親が作ったものや、友達が作ったもの、買ってきて置いただけのものなど色々と含まれている。ここでは、コンテストと題し、鑑賞者に、金のシールで投票をしてもらえるシステムになっており、貯金箱に直接貼ってもらっている。また、それぞれにはもともと賞を与えており、中には、賞やトロフィー自体が実物より大きくて目立っていたり、首を締めているように見えたり、実物をほとんど覆い隠していたりする。
これらはレッテルを与えているようでもある。レッテルは、物自体の価値以上に、それらにつきまとい、評価が表立って出てきている状態だ。見る映画を選ぶときに、ついついアカデミー賞を取っている方を選んでしまうような人の心理と同じで、そのものの価値を決定つける心理を他者に任せてることができる。 金のシールもそのことを露骨に示しており、評価で実物を物理的に隠していく。
学校の先生が、絵日記に、大きくはなまるを描く様にも似ている。